「1995 GenProduction」主宰のみちさんも最初に読んだ時の感想は同じようなもんだったという。
「図書室に数少ないマンガだったんで逃げとして読んでましたね。といっても別に興味があったわけでなく‥正直嫌いやったんですよ(笑)。やっぱり怖いじゃないですか。ずーっと避けてたというか忘れてたんですよ」
みちさんの通っていた地域はいわゆる同和教育が盛んな地域で、そういう授業も多くあったそうだ。今となってはそういう知識を刷り込ませる意味も分かるけれど、当時の子供としてはあんまり好意的になれないのも分かる。『はだしのゲン』もそのひとつだった。
「それで19くらいの時、飲み会の時にふと『はだしのゲン』の話が出たんですよ。『ギギギ、とか言ってたよね』とか。それで寮に帰ったら広島の先輩がいて、その人が全巻持ってたんですよ。それが2回目だったんですけど、見方が変わったんですよね。怖い本、ってだけじゃなくて『面白いなコレは!』って」 |