父の転勤で一昨年から大阪に住み始めた母。おっとり真面目な性格の母にとって、笑いの街・大阪はカルチャーショックの連続らしい。
挨拶をすればボケで返され、買い物をすれば店員にボケられ、交通標語や看板にまで細かな笑いが。そんな世界に住むうちに母は自分も面白い返しが出来るようになりたいと思うようになった。
しかしどれだけお笑い番組を見ても、全くうまくいかないらしい。そこでお笑い力を鍛えるのに最適な大喜利を母に勧めてみることにした。
(text by 岸川 祥子)
大喜利とは何か?
まず母に大喜利とはどういうものかを説明。
○大喜利とはもともと寄席のおまけコーナー的なもの。それが転じて最近ではお題に対し、面白い答えをフリップに書いて答えるものとなった。
○テレビやライブで見ているといかにも簡単そうに見えるが、 面白い物を期待されている場で、それを上回るボケを考え、客を笑わすのは大変に難しい。
やればやるほど奥深い大喜利。もともと私自身、大の大喜利好きなこともあり、あれこれ熱く語っていたところ…
前の答えに影響されすぎです。逆を行けばいいというものでもないのですが、うーん、一体どう説明すればいいのか…。
でもニュースで「今日、ノリのきいたハンカチが初勝利をおさめました」って言ってるところを想像したらうっすら面白いような気もしてきたので、この辺で次のお題へ。
これも相当直球なお題。サザエさんのタイトルは「カツオ、大失敗」のように登場人名+一言で構成されていることが多いので、そのような形で答えるのが恐らくスタンダード。
ちなみに以前、あるお笑いライブでこのお題を出してみたところ、一番笑いが来た答えは「ワカメ、増える」でした。さて、母の答えは?
わ!大人の事情!お題が「サザエさんの最終回のタイトル」であることを忘れ、番組が終わる理由を勝手に記入してしまいました。あのー、もうちょっと夢のある答えを…。
あまりに無茶苦茶な答えが続いたので、ここで「サザエ、○○」の形で考えてもらうことに。すると…
おお!ここにきてようやくボケらしき答えが。そうそう。その調子!
ちなみに大喜利のお題を考えたことがある人ならわかると思うんですが、自分の考えたお題でいい答えが出ないと実はかなりへこみます。ようやくそれらしき答えが出て、出題側も一安心。しかし…