観覧車は細い。 細い観覧車はかっこいい。 正面から見るまん丸な観覧車も美しいが、 真横から見る観覧車の細長さも素敵だ、ということだ。 東京近郊の観覧車を、真横から見てみた。
(工藤 考浩)
かっこいいのだ
真横から見る観覧車がかっこいいという事に共感してくれる人が少ないのは知っている。 でもそれは、細い観覧車がかっこ悪いからではなく、細い観覧車を見る機会が少ないからだと思う。 つまり、観覧車はほとんどどこから見ても円形(正確には楕円形に見えるが)で、細く見えるスポットは観覧車の真横に伸びる直線上にしかなく、ごく限られているからだ。
しかも、たとえ観覧車の真横に立つ機会があったとしても、それが観覧車のすぐ近くでは、その細さを感じることが出来ない。 観覧車のふもとで真横から見上げる骨組みっぽい美しさも格別だが、細さは味わえない。
すこし離れて見ることが大事
何でも近くで見ればよいというものではない。 木を見て森を見ず、だ。 すこし離れた観覧車の真横が、とてもかっこよい。 うわ、細い!という感動が体の中を突き抜ける。
葛西臨海公園の場合
東京の大観覧車のひとつ、葛西臨海公園にある「ダイヤと花の大観覧車」は真横から見るのに適した観覧車だ。 公園内を自由に移動しながら、細い観覧車を存分に楽しむことが出来るスポットだ。 余談だが、僕は水飲み場の蛇口が大好きで、ここ葛西臨海公園には細い観覧車と水飲み場の蛇口が一直線に並んだ絶好の観察ポイントがある。 しかし、ちょうどその間にバーべーキュー広場の受け付けの建物があり、視界がさえぎられてしまう。 もう少し周囲の景観に配慮して公園を設計してもらいたいものだ。