崖くる?(「ウチくる!?」を意識して)
先日、多摩に向かう電車に乗っていたら窓からすばらしい崖が見えた。京王相模原線 よみうりランド駅の近くだ。地層も見えたような気がする。
モダンな住宅が並ぶニュータウンの脇に崖。むき出しの野生にどきどきした。小エロといってもいいのではないだろうか。
あれを見に行きたい。ちょうどライター工藤さんが観覧車の写真を撮りに崖の近くに行くという。それに便乗してあの崖を見に行こう。
「いい崖があるから行きましょうよ」と誘ったのだ。 (林 雄司)
崖ハラスメント
新宿で待ち合わせて工藤さんの車に乗った。ライター大北さん(ざんはわ)も同行している。
その前の週末、大北さん工藤さんと打ち合わせ後にごはんを食べていたときに(飲んでいたら)、工藤さんがよみうりランドの観覧車を撮りたいと言い、それにつきあうのでいっしょに崖も見ようと僕が提案した…
と思っていたのだが、ふたりの意見は
「林さんが崖を見たいと言って誘った」
であった。僕は酔っていたのでよく覚えていない。
工藤さんはよみうりランドの観覧車は抑えで撮っておく程度だそうだ。大北さんに至ってはまったくなんの用事もない。
こういうのをパワーハラスメントというのかもしれない。しかも崖を見に行こうとはどんなパワハラか。いちばんなりたくない大人になっている僕がいる。
レッスン トゥ 崖
電車から見えた崖はどんなところなのか。グーグルマップで見てみるとまたいっそう興奮した。
地図を見ているだけでむずむずしてくる地形だ(地図が好きだとそうなります)。この崖を見ればふたりも納得してくれるだろう。
あっというまに観覧車の撮影は終了
まずは工藤さんが観覧車の写真を撮る。雨の月曜日、遊園地には誰もいない。4月とは思えない寒さ。息が白い。場内の音楽が演歌だった。 「演歌だ!」と騒いでいたら流行の歌になった。 客が少ないと遊園地も油断することが分かった。
10分ほどで観覧車の撮影は終了。次はいよいよ崖だ。
崖の道は崖(「蛇の道は蛇」にかけてるよ)
しかしあっさりと道に迷う。迷っている道すがら、崖らしきものが車窓から見える。そのたびに大北さんが「あ、崖だ! いい崖見えてますよ」と言ってくれているのはもしかして社交辞令だろうか。
ナイスショット!みたいなものかもしれない。ナイス崖!
途中、ちょっと変わったコンビニがあったので面白がって写真を撮っていたところ、近隣店舗のスパイだと思われて店主に呼び止められて怒られる。事情を説明して(「崖を見に来たついでなんです」と。わかってもらったのかは不明)、車に戻る。
崖を見にいって道に迷って見知らぬおっさんに怒られる。むかし見た単館上映のモノクロ映画にこんなシーンがあった気がする。
どこからどうみてもパワハラっぽくなってきたぞ。