どろっどろの鶏ガラベースのスープ。
を、すくって全部食べる。
ラーメンチェーン店「天下一品」で、よく「こってりラーメン並」を食べる。だいたい週1くらいは、新宿歌舞伎町店か高円寺店に行ってる。近所にあれば、もっと通ってると思う。
ひとりでカウンターに座り、ひとりでボーッと待ち、ひたすら食べ、水を飲んでお会計して出る。
あれは、味、とかじゃないと思う。
いや、美味しいんだけど、美味しいを超えた…なんというか、「テンションフード」なんじゃないか。
ラーメンって変な食べ物だなあ、すごい高カロリーで味濃くてあっつあつのものを、10分くらいですするんだから、と常々思うんだけれど、「ラーメンってひょっとして食べ物じゃないんじゃないか」と考えると、スッキリする。
とにかく「こってり並」は今のところ、私のやるせない日常のブルーを吸い上げて発散させてくれる、ひとつの手段ではある。
食べるたびに、「このスープ、何で出来ているのかなあ」と思っていた。
お持ち帰り用スープの原材料らんに書いてあるのは、鶏とタマネギとショウガとニンジン…。
ということは、これらを煮込んだら、似たものが作れるんじゃないのか?
思いついたらやってみないと気が済まない。
あの「こってり並」の桃源郷な味は、家で素人が再現出来るようなものなのか?
(text by 大塚 幸代) |