「浮かれ電飾を始めたきっかけってなんですか?」
「最初は室内にツリーを置く程度だったんですけど、ご近所さんがやってるのをみてつられてやってみようかな、と」
「つられるものなんですね」
「でも一番最初にすごい、って思ったのは『ホームアローン』ですよ」
「あー」
「アメリカ人ってこんなふうにイルミネーションするんだ!って。かなり印象的でした」
「浮かれっぷりは年を追うごとにエスカレートしたりします?」
「それはあります。浮かれ電飾はパンドラの箱ですから。一度あけたらおしまいです」
「なんですかその名言は」
「一度始めたらきりがなくなるのが分かってるから手を出さない、っていう方もいるようですよ」
「やっぱり『やらないの?』って聞かれることってあるんですかね」
「あるかもしれませんね。既にやっている人同士で『今年はどうするの?』っていうような会話はありますよ」
「さぐりあいですか」
「そうそう。『いやー、お金もかかるから今年も去年と一緒ですよ』とか言っておきながらすごく豪華とか。まるでテスト前の『全然勉強してないよ』みたいな会話もあったり」 |