そこで箱枕だ
いろいろと枕の形を思案していたとき、箱枕という存在を知った。箱形の枕、つまり時代劇に出てくる武士や殿様が使っている木でできた枕のことだ。
もちろん現代では特殊な用途をのぞいて一般的に使われているものではない。特殊な用途というのは、たとえば日本髪を結った女性が夜をまたいで髪型をキープしたいときに、この箱枕で寝ることがあるのだという。つまりはこれで寝れば髪型がくずれないということだろう。まさに僕の目的にぴったりじゃないか。
しかしそんなある意味特殊な枕、普通にデパートの寝具売り場とかでは売っていない。インターネットでアンティークな箱枕が販売されていたりしたが、これは実用というよりも骨董品としてだった。実際、ほとんど需要がないのだろう。ならば自分で作るしかない。 |