立ち飲み。なんか大人って感じで憧れます。最近は女性でも気軽にこなす立ち飲みですが、ぼくがとくに憧れるのは、小売店、つまりは酒屋さんの一部(店内あるいは店さき)に設けられたスペースで飲むという、お洒落とはかけ離れたクラシックスタイルのそれです。しかしながら、そんな憧れをかなえてくれる酒屋さんはぼくの生活圏にはありません。でも、やってないなら自分ではじめちゃえばいいじゃないか。 酒屋さんの店頭で、立ち飲み、はじめました。
(text by 櫻田 智也)
●酒屋さんにお願い
つまりは、酒やつまみを買ってお店のまえで飲ませてもらい、立ち飲みの雰囲気をあじわっちゃおうということ。 住んでる町内でやるのはためらわれたので、隣町に移動し酒屋をさがすことに。
酒屋さん
お店は難なく発見。覗くとちゃんとつまみ類も売っていたので、是非ここで立ち飲みたい。とはいえ、さすがに勝手にやるわけにいかないので、予め事情を説明することに。
お願いにあがる
事情を説明してみたものの、あまり伝わったという手ごたえはない。手ごたえはなかったものの、お店のまえで飲食と撮影をすることについては快諾いただいた。うわあ、ありがとうございます。 許可をもらえなかったらお店から離れてやるつもりだったのだが、それだとただ道端で酒を飲んでる人になってしまう。よかった。
●立ち飲みスペース設営
立ち飲みといえばテーブルはやっぱり酒のケースだろう。それこそがクラシックスタイル(ぼくの思い描く、ですが)だ。
テーブルさがし
お店のわきに積まれているのをめざとくみつけておいたぼくは、撮影の許可と同時にケースを借りる許可もとりつけておいた。うっかり店の人に恐怖感を与えかねない周到さである。
設営
準備は以上。あとはお店で酒とつまみを購入して飲むだけだ。やっほう。
●立ち飲もう
立ち飲み1ターン目
店内で缶ビールとおでん缶(はじめて!)、おつまみ牛タンを購入し、さっそく立ち飲みます。まだ明るいけど、明るいうちから飲んでるっていうのも、なんだかそれっぽいですよね(おそるおそる)。
ではさっそく……
うわ、おばさん超みてる! まあ、そりゃみるよね。普段この店にこんな人いないからね。 なんか、すごく緊張します。いいんでしょうか。ほんとに飲んじゃっていいんでしょうか。わ、プシュっていいましたよ。いまの音でみんなこっちみたんじゃないですか?
いただきます。ぐびっ!
ぷはっ! どこで飲んでもやっぱりビールはうまい! うまいのだが、憧れがかなった喜びとはやや距離のある複雑な気持ち。それでもうまいだなんて、ビールはスゴイのだ。
箸は持参しました
そしてつまみの一品目、初体験のおでん缶を開ける。たしかに冷たくても悪くない。 この状況では、充分どころか贅沢にさえおもえる品だ。
この状況