重装備で
集音マイクとヘッドホンを装着して園内をまわる。歩きながら、鳥が鳴いたと思うやその方向にマイクを向ける。
しかしなかなか思うようにいい鳴き声をとれない。「ギャーギャーギャー」「キュッキュッキュッ」「チッチチチチチチチ」など、短い声ばかり。
「これじゃ擬音にしか聞こえませんねえー」とぼやいたら、
「いや、ちゃんと聞きなしてくださいっ」
と、同行した担当の林さんに怒られた。
方針転換・追わずに待つ
観察小屋に入り、壁の隙間から水鳥を観察。ここで、方針転換することに。マイクを固定して10分ほど録音機をまわしっぱなしにする。
こちらから追わずに、じっと音を待つことにしたのだ。
それにしても、水鳥の群れを観察していると面白い。どこかから1羽が水辺に帰ってくると、周囲の鳥達が口々に「ワァー、ワァー」と鳴いて、それが「おかえりー」や「もうちょっと静かにしなさいよ!」と言ってるように聞こえる。水鳥にも社会があるんだなあと実感する。
しかしなかなか目立った鳴き声を立てない。そもそも、見た目の観察は今回は重要じゃない。
そこで、目を閉じてしばらく、あたりの音に耳を澄ましてみた。
すると・・・。
|