このイチョウ、秀逸なのは木肌。ガリガリ毛羽立っているものの、柔らかくてすごく気持いい。フィット感が感じられなかったのはまだそれほど太い木じゃないからだろうか。まだまだ太くなりそうなので今後に期待したい。
葉がドームのように木の根本まで覆っていて、中に入ると涼しくて静か。別世界感が満喫できてとても落ち着く。胴が真っ直ぐ直線でフィット感も抜群だ。ただし木肌がやや荒々しいか。
先ほどのヒマラヤスギが思いのほか抱き心地がよかったので、細めの木なのだが、別の種類の針葉樹にも抱きついてみた。が、細い木だと何のために抱きついてるのか我ながら見失う。細い木には抱きつきたい本能が発動しない模様。
新宿御苑には約75種類もの桜があるそう。この桜は樹経は太くてしっかりどっしりしているものの、趣ありまくりのボコボコの形状でうまく抱きつけなかった。全体的に桜は黒っぽい木肌のものは抱きにくかった。
逆に、サクラでも白っぽい木肌のものは抱きつきやすかった。木肌がツルっとしていて気持いいのだ。花見の季節、サクラを抱く機会があれば色白の方を抱くとよいでしょう。
木肌が見た目よりもしっかりしていてボロボロおちてこなかった。抱きついてしばらくして、すぐ近くで女の人の撮影会がはじまったものの、なお落ち着いて抱きついていられるなかなかの木。
今回、抱きたい木ナンバーワンにしたいのがこちらプラタナス。木肌がスベスベなので木の温度(けっこう温かかった)が直に伝わってくる。胴まわりはどっしりしているので、根が地面から出ていて足場は悪けど十分抱きついていられる。
プラタナスついでに、新宿御苑の名所であるプラタナス並木にも抱きついておいた。細い木だけど、木肌が樹齢を積んだ木にはないスベスベ具合が楽しめる。
新宿御苑のシンボルでもあるユリノキからは甘い匂いが。高い木なので、抱きついて見上げるとずっと先まで木が続いてるのが見える。いい眺め。
柵のなかの木には抱きつけない。ちょっと柵から出ている木があったのでここぞとばかり抱きついた。が、トータルで抱き心地のいい木とは言えなかった。色気は出さない方がいいということが分かった。
新宿御苑には太い幹の木がかなりあり、充実の抱きつきをすることができた。が、世の中にはもっともっと太い木がある。本屋の植物コーナーで「巨樹」が一つのジャンルになっているようにマニアも多いようだ。
本に載るような木はいわば、ブランド木。人間で言えば一般人に対して有名人だ。ぜひ抱きつかせてください! いさんで本に載っている木をたずねました。