高いところが好きだ。
タワー、いい響きだ。今、首都東京では来るデジタル放送時代へ向けて東京タワーより高い電波塔「新東京タワー」の建設計画が話題だ。墨田区押上、池袋、麻布台、足立区舎人……。 東京近郊の各地が名乗りをあげている。これからは街の至るところにタワーができる時代に突入するのかもしれない。試しにネットで地名+タワーで検索をかけるとさまざまなところにタワーが存在するようだ。そこで今回は、その「非」東京タワーをまわってみる事にした。
(梅田カズヒコ)
1.池袋タワー
「池袋タワー」という建物があるのだ。
池袋といえば東京有数の繁華街であるが、サンシャイン60以外に高層ビルは見あたらない。しかし、今年5月、この地に「池袋タワー」が誕生した。
本当だ。
まだほとんど誰も知らないこの池袋タワーに上ってみる事にした。
池袋東口から明治通りを北へ。首都高が見えてきたところに、問題の「池袋タワー」は存在した。
これが池袋の新名物「池袋タワー」だ。なんだ、タワーっていうわりには低いじゃないか。ただのビルじゃないか。って声が聞こえてきそうだ。しかしそばに寄ってみると……。
確かに池袋タワーと書かれている。正確には「NBF池袋タワー」だ。そもそもタワーってどういう意味だっけ。と手元にあった辞書を引いてみると
【タワー】(tower)(名) 1,高いたてもの。塔。「東京−」
という意味だそうだ。13階建ての「NBF池袋タワー」は充分に高い建物という意味を満たしていると思う。間違いない。このビルこそ、池袋タワーだ。池袋は新東京タワー誘致合戦で劣勢に立たされているが、何も悲観する事はない。この街はもうすでにタワーが存在するのだ。
さっそくのぼってみます。
さっそく観光客気分でのぼってみる事にした。残念ながらエレベーターからは外は見えなかった。どうやら普通の事務所が集合したビルだ。
13階で下りたが外の景色はオフィスの中からしか見られない構造になっていて、急な訪問だったためオフィス内部の撮影許可は下りなかった。 池袋の新名物「池袋タワー」の眺望が一般に公開される日を待ちたいところだ。
とは書いたものの、普通のオフィスビルなので、場所が分かってもくれぐれもからかいに行ったりしないようにお願いします。